MODS MAYDAY JAPAN 2019 Special Talk session 04
レイ:今回のMODS MAYDAYにあたって、各出演DJにSKA TOP5を選んで頂きましたが、Club Ska All Starsとしては何故にこの選曲か、というのをお聞かせ頂けますか。
<SKA Tune All Time best>
Forever and ever / Kentrick Patrick
There's A reward / Higgs and Wilson
Adorable You / Doreen Shaffer
King and Queen / Lord Creator
Somebody Has Stolen My Girl / Delroy Wilson
ナベ:これはね、実はClub Ska All Starsではなくて、全部オレがいっつもかけてるやつ(笑)
マナブ:なるほど(笑)
ナベ:ボボからどうしようか?って言われた時に、皆で言ってもあまりにもグチャグチャになるから、Skaなら全部オレが選んだのでいいんじゃないって事になって。
マナブ:ここはナベちゃんに全曲紹介してもらいましょう。
ナベ:『Forever and Ever 』は、あんまり皆が聴かないような曲だけど、何故かすごく気に入っていて、かけるようになって。CLUB SKAで本を出すにあたって、皆で座談会みたいのやった時に、マツオカに言われてハっとしたんだけど、「ナベちゃんのかけるSkaって歌謡曲だよね」って。そういえば歌謡曲のノリに近いSkaなのかなって。昭和歌謡っぽい雰囲気っていうか・・・
レイ:何となく分かるような気がします。ヴォーカルものはメロディが綺麗なものが多いですよね。
ナベ:これなんか正しくそれなのかなって。
マナブ:パっと聴いた時に、Club Skaでかかってたよな~って。
ナベ:『There's A reward』は、Studio 1のオムニバスに入ってるから結構手に入れやすい曲なんだけども、みんな注目しなかったんだけども昔からかけてて、Club Skaで流行っちゃったみたいな。
ナベ:他のスカシーンとか関係なく、ほら、アレとかも演ってるけど・・・Shoko & The Akillaとか。
これなんかさっきと同じようなニュアンスの曲だな~って。
ナベ:Doreen Shafferの『Adorable You』も、前からすごい思い入れがあって、初めてスカタライツと一緒に日本に来た時に、彼女に「『Adorable You』凄い好きなのに何で歌わないんだ?」って聞いたら、
「私は歌いたいんだけど、スカタライツがこの曲知らないから歌えない」って。そしたらその場でアカペラで歌い出してくれて・・・
マル:うわ~~~
ナベ:すっごい感動して、「今度来る時、俺らがバックやるから歌ってくれないか?」って言ったら、「いいよ」って言ってくれて、「じゃあ絶対だぞ」みたいな約束して。その次に来た時がClub Skaの10周年で、日比谷野音でやった時にSkatalites呼んで、その時にスマッシュがやってくれて、ヒダカさんに言って、Doreen Shafferと約束してるからって、初めて実現したの。
ナベ:そしたら、いつの間にかSkatalitesのレパートリーになっていて。
マナブ:いつの間にか(笑)
ナベ:あと、他のロンドンのSKAバンドなんかとレコーディングしちゃったり。
マナブ:オレが選曲したものなのに、みたいな(笑)
マル:Doreen Shafferはソロ名義でも、最近カバーしてくれましたよね。
ナベ:うんうん
ナベ:Doreen Shafferと『Adorable You』やる時、『Tokyo Shot』の次にやるからって、ジェイソンにステージ袖にDoreenを連れて来てもらように頼んでたんだけど、チラチラ見ても一向に来なくて(笑)
ナベ:これはヤバいと思って、演奏のソロ始まったら抜けて走って行ったら、ジェイソンが楽屋でビール飲んでる(笑)。次出番だからって、自分がDoreenを連れてきて、ここで待っててくれって
マナブ:自らステージを下りて(笑)
ナベ:俺のソロの出番に間に合わなくて、すっごい焦ってて、ビデオにも帰って戻ってこない(笑)
マナブ:ナベちゃんがいないって(笑)
マル:本当にナベさんの思い入れのある曲なんですね
ナベ:オレ持ってるシングル盤が白のブランクだったから、本人に書いてもらったの。
マル:うわー、最高!
ナベ:最後の2曲はClub Skaの定番で、ロンドンでレコード屋やってるボブ・ブルックスっていう人がいて、そのボブが日本来た時に、Club SkaでD.J.やりたいって言って、『King & Queen』を初めて聴いたの。この後にロックステディで『Kingston Town』は聴いた事があったんだけど、スカがあったのかと初めて聴いて。
ナベ:その時ボブと仲良くなって、「何か欲しいレコードあれば探しといてやるよ」って言われて、『Somebody Has Stolen My Girl 』が欲しいって言ったら、「これやるよ」って。
マル:その経緯を知った後は、いつも聴いてる曲がグっときますね
ナベ:こうやってみると、自分はトロンボーンやってるのに、歌ものが好きなんだなって。スカタライツなんか1曲も入ってない(笑)
レイ:一般的なスカっていうのとは、ちょっと違うなっていうのは感じました。
ナベ:俺のフィルターを通した、好みが偏ったスカだと思う
マナブ:パっとClub Skaが思い浮かぶっていうのは、ナベちゃんがそれだけかけたんだよね
レイ:続いて他の出演DJの選曲したSKA TOP5について感想をうかがってみたいのですが。
ナベ:ピーター・バラカンの選曲は、すごく一般的な印象だね。
マナブ:ベタですいません、ってコメント付きだった(笑)
ナベ:ロンドン化なんかは意外な選曲だよね、MadnessでもPrinceを選ぶあたりとかね。Israelites1980 / Desmond Dekkerは早い感じでSKAでやってるやつかな?俺が知っているスカシーンのメンバーでは選ばないような、、面白いね。バージョンシティは言ってみれば昔俺らが聞いていた感じの曲かな。
マル:多少Modsに寄せていただいたのかな?という印象ですよね。普段のVersion Cityでの選曲とはイメージが違いますね。
マナブ:一応、タイトル的にはMODSが愛したスカって伝えているので多少は寄せてくれたのかもね。
ナベ:(藤井)悟君は昔の2TONEの頃の曲だね。大貫さんまで選んでるんだね。
マル:そうなんですよ、ありがたいです。
ナベ:レイ選曲のI’m The Greatest/Eric Monty Morrisってどんなんだっけ?レーベルはBlue Beat?聴けばわかるかもしれないけどパッと出てこないなぁ。色んな人に選んでもらうと選曲は分かれるもんだね。SKA専門じゃない人が選ぶほうが面白いね。Ten Commandments Of Man/Prince Busterなんて俺らじゃ絶対選ばない。
マル:この曲は、Mod Top 100シングルに選出されているんですよね。なので、MODSが好きな1曲っていう感覚はありますね。
レイ:でも、日本でかけても全然盛り上がらないですけどね(笑)。
マナブ:Mod Top 100なのに(笑)。
マル:その違いが面白いですよね。イギリス人にとっては熱いのかもしれないですね。
ナベ:これ、アメリカ盤のLPも出てるよね。そういうところ見ると、好まれてるのかなって思ったりするけど。。。う~ん、たぶん誰もかけたことないかもしれないな。
マル:Mod Top 100ではスカでもう1曲、Baba BrooksのOne Eyed Giantが選ばれてます。Trasure IsleとSka Beatから出てますけど、あれはキラーな感じで好まれるのはよくわかるんですけどね。
ナベ:あれはTrojan Storyに入ってたから、最初の頃すごい聞いてたよ。